夏至とは?意味や時期・昼が長い理由・食べ物や行事をわかりやすく解説

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「夏至(げし)」という言葉をカレンダーやニュースなどで見かけて、

「夏至ってどんな日?」
「いつ頃なの?」
「本当に一年で昼が一番長いの?」
「夏至には何を食べるの?」

と疑問に思ったことはありませんか?

夏至は、1年を24の季節に分けた「二十四節気」のひとつです。

日本を含む北半球では、一年の中で昼の時間が最も長く、夜が最も短くなる頃として知られています。

ただし、夏至は「夏が始まる日」ではありません。

二十四節気では立夏からすでに夏に入っており、芒種を経て夏至を迎える頃には、梅雨の時期と重なる地域も多くなります。

この記事では、夏至の意味や時期、昼が長くなる理由、芒種・冬至との違い、七十二候、半夏生や夏越の祓、食べ物についてわかりやすく解説します。

夏至とは?

夏至は「げし」と読み、二十四節気のひとつです。

二十四節気は、太陽の位置をもとに1年を24に分け、季節の移り変わりを表したものです。

夏至は太陽黄経が90度になる頃にあたり、芒種の次、小暑の前に訪れます。

夏の二十四節気は、

立夏

小満

芒種

夏至

小暑

大暑

という順番で進みます。

日本を含む北半球では、夏至の頃に一年で昼の時間が最も長くなります。国立天文台でも、夏至の日は昼の長さが一年で最も長くなると説明しています。

二十四節気について詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。

季節の流れを示す二十四節気とその特徴
「二十四節気」という言葉は聞いたことがあるかもしれませんね。時々、カレンダーにも記されています。でも、この言葉が具体的に何を表しているのかを詳しく知っている方は少ないかもしれません。二十四節気は、季節の変わり目を示す用語で、立春、立夏、春分…

夏至はいつ頃?

夏至は、おおむね毎年6月21日頃に訪れます。

二十四節気は太陽の位置によって決まるため、日付が完全に固定されているわけではありません。

そのため、毎年の記事更新をしなくてもよいように、

「夏至=6月下旬頃」

と覚えておけば十分です。

また「夏至」という言葉は、夏至に入る最初の日だけでなく、次の二十四節気である小暑までのおよそ15日間を指す場合もあります。

夏至になると昼が最も長くなるのはなぜ?

夏至に昼の時間が長くなる理由には、地球の自転軸の傾きが関係しています。

地球は自転軸が約23.4度傾いた状態で太陽の周りを公転しています。

夏至の頃は北極側が太陽の方向へ大きく傾いているため、日本を含む北半球では太陽が空の高い位置を通ります。

その結果、日の出から日の入りまでの時間が長くなるのです。

国立天文台によると、東京付近では夏至の昼の長さは約14時間35分となり、冬至と比べると約5時間もの違いがあります。

反対に南半球では季節が逆になるため、北半球が夏至の頃には冬至にあたります。

夏至の日が日の出の最も早い日とは限らない

「夏至は昼が一番長いのだから、日の出も一年で最も早く、日の入りも最も遅いのでは?」

と思う方もいるでしょう。

しかし、実際にはそうではありません。

国立天文台によると、日本では日の出が最も早い日は夏至より1週間ほど前、日の入りが最も遅い日は夏至より1週間ほど後になります。

つまり夏至は、

日の出が最も早い日

でも、

日の入りが最も遅い日

でもありません。

日の出から日の入りまでを合わせた「昼の長さ」が一年で最も長くなる頃です。

夏至を過ぎると日が短くなる?

夏至を過ぎると、北半球では昼の時間が少しずつ短くなっていきます。

季節の流れを見ると、

春分 → 昼と夜の長さがほぼ同じ

夏至 → 昼が最も長い頃

秋分 → 再び昼と夜の長さがほぼ同じ

冬至 → 昼が最も短い頃

となります。

ただし、夏至を過ぎた直後は変化が非常に小さいため、

「昨日より急に日が短くなった」

と感じるほどではありません。

少しずつ昼の時間が短くなり、秋分、冬至へと向かっていきます。

夏至と芒種の違い

夏至のひとつ前に訪れる二十四節気が「芒種(ぼうしゅ)」です。

芒種

芒種は6月上旬頃に訪れます。

稲などの芒のある穀物を植える頃を表し、地域によっては梅雨入りの時期とも重なります。

夏至

夏至は6月下旬頃です。

日本を含む北半球では、一年の中で昼の時間が最も長くなる頃です。

つまり、

芒種 → 穀物や梅雨などから初夏を感じる頃

夏至 → 日の長さが一年で最も長くなる頃

という違いがあります。

関連記事:芒種とは?意味や時期・季節の特徴・食べ物や行事をわかりやすく解説

夏至と冬至の違い

夏至と対になる二十四節気が「冬至(とうじ)」です。

夏至

6月下旬頃に訪れ、日本を含む北半球では一年で昼の時間が最も長くなります。

冬至

12月下旬頃に訪れ、北半球では一年で昼の時間が最も短くなります。

簡単にまとめると、

夏至 → 昼が最も長く、夜が最も短い頃

冬至 → 昼が最も短く、夜が最も長い頃

となります。

どちらも日の長さを知るうえで重要な季節の節目です。

関連記事:冬至とは?意味や時期・季節の特徴・食べ物や風習をわかりやすく解説

夏至の頃に感じられる季節の変化

昼の時間が一年で最も長くなる

夏至の大きな特徴が、日の長さです。

夕方になっても明るく、

「ずいぶん日が長くなった」

と感じやすい時期です。

夏至を過ぎると昼の時間は少しずつ短くなりますが、本格的な暑さはむしろこれから強まっていきます。

梅雨の時期と重なりやすい

夏至は6月下旬頃なので、日本の多くの地域では梅雨の時期と重なります。

そのため、一年で最も昼が長い頃にもかかわらず、


曇り空
湿気

などによって、日の長さを実感しにくいこともあります。

梅雨入りや梅雨明けの時期は地域や年によって異なるため、夏至と梅雨は同じものではありません。

蒸し暑い日が増える

夏至の頃は気温だけでなく、湿度も高く感じる日が増えてきます。

晴れれば強い日差しを感じ、雨の日でも蒸し暑く感じることがあります。

ただし、日本では一般的に夏至が一年で最も暑い時期というわけではありません。

夏至を過ぎたあと、小暑・大暑へ進むにつれて本格的な暑さを迎えます。

夏至の七十二候

二十四節気をさらに約5日ずつ3つに分けたものを「七十二候(しちじゅうにこう)」といいます。

現在一般的に使われている七十二候では、夏至は次の3つに分けられています。

乃東枯(なつかれくさかるる)


夏至の最初の候です。

「乃東」はウツボグサを指し、その花穂が枯れていく頃を表しています。

多くの草木が勢いよく成長する夏の中で、ウツボグサはこの時期に枯れ始めます。

冬至の七十二候には「乃東生(なつかれくさしょうず)」があり、冬至頃に芽を出したものが夏至頃に枯れるという対になった季節表現です。

菖蒲華(あやめはなさく)


夏至の次の候です。

アヤメの花が咲く頃を表しています。

七十二候では、植物の開花や成長を通して季節の変化が表現されています。

実際の開花時期は地域や品種などによって異なります。

半夏生(はんげしょうず)


夏至の最後の候です。

「半夏」と呼ばれるカラスビシャクが生える頃を表しています。

国立天文台の七十二候でも、

乃東枯

菖蒲華

半夏生

という順番になっています。

七十二候の「半夏生」と雑節の「半夏生」

「半夏生」という言葉は、七十二候だけでなく「雑節」の名前としても使われています。

現代の暦で雑節の半夏生は、太陽黄経100度となる頃に定められています。国立天文台でも、現代の半夏生は太陽黄経100度を基準にしていると説明しています。

時期としては夏至から小暑へ向かう途中、7月初め頃です。

昔の農家では半夏生が田植えなどの農作業を終える目安として意識されてきました。

この時期には地域ごとにさまざまな食文化も残っています。

夏至の頃にある行事

夏至そのものに、日本全国で共通して行う決まった行事があるわけではありません。

ただし、夏至から小暑へ向かう時期には、昔から続く行事があります。

夏越の大祓

6月の終わり頃に行われる代表的な神事が「夏越の大祓(なごしのおおはらえ)」です。

神社本庁によると、大祓は心身についた罪や過ち、穢れなどを祓い清める行事で、年に2回行われます。

6月に行われるものが「夏越の祓」、12月に行われるものが「年越の祓」です。

神社によっては、茅などで作った大きな輪をくぐる「茅の輪くぐり」が行われます。

夏至そのものの行事ではありませんが、夏至の頃を代表する日本の季節行事のひとつです。

半夏生

7月初め頃の半夏生も、夏至の時期と関係の深い季節の節目です。

昔は田植えを終える目安として意識され、農作業を休む地域もありました。

食文化も地域によって異なり、タコやサバ、餅などを食べる風習が残っています。

夏至の頃に楽しめる食べ物

夏至の日に、日本全国で共通して食べる決まった行事食はありません。

冬至のかぼちゃほど全国的に定着した食べ物はなく、夏至から半夏生にかけては地域ごとに異なる食文化があります。

タコ

関西や瀬戸内地域などでは、半夏生の頃にタコを食べる風習があります。

農林水産省によると、タコの8本の足のように稲の根がしっかり広がることを願い、豊作祈願と結びついた食文化が伝えられています。

刺身や酢の物、たこ飯など、さまざまな料理で楽しめます。

枝豆

枝豆は夏に多く出回る食材です。

塩ゆでをはじめ、混ぜご飯や炒め物など幅広い料理で楽しめます。

産地や品種によって旬は異なりますが、夏らしい食卓に取り入れやすい食材です。

半夏生餅

奈良県などでは「半夏生餅」や「さなぶり餅」と呼ばれる食文化があります。

農林水産省によると、小麦を使った餅にきなこをまぶしたもので、田植えを終えた時期や半夏生に食べられてきました。

全国共通の食べ物ではありませんが、農作業と季節の結びつきを感じられる伝統食です。

焼きサバ

福井県大野市周辺では、半夏生に丸焼きのサバを食べる風習があります。

農林水産省では、大野藩の殿様が田植えで疲れた農民をねぎらうためにサバを振る舞ったことが始まりと伝えられていると紹介しています。

地域ならではの半夏生の食文化として現在にも受け継がれています。

水無月

京都では6月30日の夏越の祓に「水無月」という和菓子を食べる文化があります。

水無月は、白いういろうの上に小豆をのせ、三角形に切った和菓子です。

農林水産省によると、6月30日の夏越の祓に無病息災を願って食べる行事食として京都に根づいています。

夏至そのものの食べ物ではありませんが、夏至の時期に楽しめる伝統的な和菓子です。

とうもろこし

とうもろこしも初夏から夏にかけて出回る食材です。

ゆでる、焼く、炊き込みご飯にするなど、さまざまな食べ方があります。

夏至専用の行事食ではありませんが、季節感を楽しみやすい食材のひとつです。

夏至の前後には「芒種」と「小暑」がある

二十四節気では、夏至のひとつ前が芒種、次が小暑です。

季節は、

芒種

夏至

小暑

という順番で進みます。

芒種

芒種は6月上旬頃に訪れます。

稲などの芒のある穀物を植える頃を表し、地域によって梅雨入りを迎える時期でもあります。

関連記事:芒種とは?意味や時期・季節の特徴・食べ物や行事をわかりやすく解説

小暑

小暑は7月上旬頃に訪れます。

夏至からさらに季節が進み、本格的な暑さが始まっていく頃です。

関連記事:小暑とは?意味や時期・季節の特徴・食べ物や行事をわかりやすく解説

夏至についてよくある質問

夏至は何と読む?

「げし」と読みます。

二十四節気のひとつで、日本を含む北半球では一年の中で昼の時間が最も長くなる頃です。

夏至は毎年同じ日?

完全に同じ日ではありません。

太陽の位置によって決まりますが、おおむね6月21日頃です。

毎年の日付ではなく「6月下旬頃」と覚えておけばよいでしょう。

夏至は夏の始まり?

夏至から夏が始まるわけではありません。

二十四節気では、5月上旬頃の立夏から暦の上で夏が始まっています。

夏至は夏の中頃にあたる節気です。

夏至は一年で最も暑い日?

必ずしもそうではありません。

夏至は昼の時間が一年で最も長くなる頃ですが、日本では一般的にその後の7月から8月にさらに暑さが厳しくなります。

夏至は日の出が一番早い?

夏至の日が最も早いわけではありません。

国立天文台によると、日本では日の出が最も早い日は夏至より1週間ほど前、日の入りが最も遅い日は夏至より1週間ほど後になります。

夏至には何を食べる?

日本全国で共通する決まった行事食はありません。

夏至から半夏生にかけて、関西などでタコ、福井県の一部で焼きサバ、奈良県で半夏生餅など、地域ごとの食文化があります。

夏至の次は何?

次の二十四節気は「小暑」です。

7月上旬頃に訪れ、梅雨明けや本格的な暑さを意識する季節へ進んでいきます。

まとめ|夏至は一年で昼が最も長くなる頃

夏至は二十四節気のひとつで、6月下旬頃に訪れます。

日本を含む北半球では、一年の中で昼の時間が最も長く、夜が最も短くなる頃です。

ただし、日の出が最も早い日や日の入りが最も遅い日と、夏至の日は完全には一致しません。

夏至の頃には、

  • 一年で昼の時間が最も長くなる
  • 梅雨の時期と重なる地域が多い
  • 蒸し暑い日が増える
  • 夏越の祓が行われる
  • 半夏生を迎える
  • 地域ごとの食文化を楽しめる

など、初夏から本格的な夏へ向かうさまざまな変化があります。

七十二候では、

乃東枯

菖蒲華

半夏生

と進み、植物の変化から夏の深まりが表されています。

夏至の次に訪れるのは「小暑」です。

長い昼の時間や梅雨の空、夏越の祓や半夏生などに目を向けながら、本格的な夏へ向かっていく季節を感じてみてください。

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