使わなくなったモバイルバッテリーを前にして、
「燃えないごみに出していい?」
「家電量販店に持っていけば回収してもらえる?」
「膨らんでいるけど、そのまま捨てて大丈夫?」
と迷うことがあります。
モバイルバッテリーにはリチウムイオン電池が使われているものが多く、ほかの家庭ごみに混ぜて捨てると、ごみ収集車や処理施設で発火する原因になることがあります。
基本的には、
- 自治体の回収方法を確認する
- 条件を満たすものならJBRCの回収協力店を利用する
- 膨張・破損・水濡れがある場合は自治体またはメーカーへ相談する
という順番で確認するとわかりやすいでしょう。
この記事では、モバイルバッテリーの正しい捨て方、JBRCで回収できる条件、膨張した場合の対処法、処分前の注意点までわかりやすく解説します。
- モバイルバッテリーを普通のごみに混ぜて捨てない
- モバイルバッテリーの捨て方は主に2つ
- JBRCで回収できるモバイルバッテリーの条件
- 「Li-ion」のリサイクルマークを確認する
- メーカー不明のモバイルバッテリーはどうする?
- モバイルバッテリーは分解しない
- JBRCの回収協力店はどうやって探す?
- 膨張したモバイルバッテリーはJBRCでは回収できない
- モバイルバッテリーが膨らんだら使用を中止する
- 膨張したバッテリーを押したり穴を開けたりしない
- 膨張したモバイルバッテリーはどこへ持っていけばいい?
- 処分する前に端子を絶縁する
- できるだけ電池を使い切ってから処分する
- 小型家電回収ボックスに入れていい?
- スマホのバッテリーは自分で取り外して捨てる?
- ノートパソコンのバッテリーも同じ?
- モバイルバッテリーを郵送して処分してもいい?
- モバイルバッテリーを長期間放置しない
- 高温になる場所に置かない
- 発煙・発火した場合はどうする?
- 買い替える前にリコール対象ではないか確認する
- モバイルバッテリーの買い替えサイン
- モバイルバッテリーを処分するときの確認手順
- モバイルバッテリーの捨て方についてよくある質問
- まとめ|モバイルバッテリーは自治体のルールを確認して処分しよう
モバイルバッテリーを普通のごみに混ぜて捨てない
モバイルバッテリーを処分するときに最も大切なのは、可燃ごみや不燃ごみなどへ自己判断で混ぜて出さないことです。
モバイルバッテリーに使われているリチウムイオン電池は、
・強い衝撃
・圧力
・高温
・内部の損傷
などによって発熱・発火することがあります。
ごみ収集車や処理施設では、集められたごみが押しつぶされたり破砕されたりします。
その中にリチウムイオン電池が混ざっていると、電池が破損して火災につながる可能性があります。
実際に、リチウムイオン電池が原因とみられるごみ収集車・処理施設の火災は全国で発生しています。
そのため、処分するときは必ず住んでいる自治体のルールを確認してください。
モバイルバッテリーの捨て方は主に2つ
家庭で使っていたモバイルバッテリーを処分する場合、主な方法は次の2つです。
1.自治体の回収を利用する
まず確認したいのが、市区町村による回収です。
自治体によって、
・資源として収集
・有害ごみとして収集
・清掃事務所などで拠点回収
・小型充電式電池専用の回収場所へ持ち込み
など、方法が異なります。
全国一律の捨て方ではありません。
インターネットで、
「○○区 モバイルバッテリー 捨て方」
「○○市 リチウムイオン電池 回収」
などと検索し、自治体の公式サイトを確認しましょう。
2.JBRCの回収協力店を利用する
条件を満たしているモバイルバッテリーなら、一般社団法人JBRCの回収協力店へ持ち込む方法があります。
家電量販店などが回収協力店として登録されている場合があります。
ただし、
「家電量販店ならどんなモバイルバッテリーでも回収してくれる」
というわけではありません。
JBRCには回収条件があります。
JBRCで回収できるモバイルバッテリーの条件
JBRCの回収対象になるには、主に次の条件を満たしている必要があります。
・JBRC会員企業の製品である
・電池の種類が確認できる
・破損していない
・膨張していない
・水濡れしていない
対象となる小型充電式電池は、
・リチウムイオン電池
・ニッケル水素電池
・ニカド電池
の3種類です。
一般的なモバイルバッテリーでは、リチウムイオン電池が多く使われています。
「Li-ion」のリサイクルマークを確認する
処分前に本体を確認すると、
「Li-ion」
と書かれたリサイクルマークが付いていることがあります。
これはリチウムイオン電池であることを示す目印です。
ただし、
「リサイクルマークがある=必ずJBRCで回収可能」
とは限りません。
反対に、古い製品などではマークが付いていなくても、メーカー名や電池の種類を確認できれば対象になる場合があります。
最終的にはJBRC会員企業の製品か、電池の状態に問題がないかを確認しましょう。
メーカー不明のモバイルバッテリーはどうする?
メーカー名が確認できない製品や、JBRC会員企業以外の製品は、JBRCの回収対象外です。
その場合は、
・住んでいる自治体
・製品の販売店
・メーカー
などへ処分方法を確認してください。
通販サイトなどで購入した製品でメーカーがわからない場合も、無理に回収ボックスへ入れないようにしましょう。
モバイルバッテリーは分解しない
モバイルバッテリーを処分するために、自分でケースを開けて電池を取り出す必要はありません。
むしろ分解しないでください。
JBRCでも、スマートフォンなどへの充電を主な用途とするモバイルバッテリーは、本体ごと回収する扱いになっています。
分解すると、
・電池を傷つける
・ショートする
・発熱する
・発火する
といった危険があります。
「中の電池だけ出した方が捨てやすそう」
と思っても、そのままの状態で処分先へ持っていきましょう。
JBRCの回収協力店はどうやって探す?
JBRCの公式サイトには「協力店・協力自治体検索」があります。
地域を指定して検索すると、近くの回収協力店を確認できます。
ただし、店舗へ持っていく場合は、いきなり回収ボックスへ入れるのではなく、スタッフへ声をかけるようJBRCが案内しています。
また、店舗によって受付方法や受付時間が異なる場合があります。
心配な場合は、持ち込む前に店舗へ確認すると安心です。
膨張したモバイルバッテリーはJBRCでは回収できない
ここは特に注意してください。
膨らんでいるモバイルバッテリーは、JBRCの回収対象外です。
ほかにも、
・破損している
・変形している
・水濡れしている
・分解されている
といった異常のある電池はJBRCでは回収できません。
この場合は、
・自治体
・メーカー
・販売店
などへ相談します。
「回収ボックスがあるから」と、膨らんだバッテリーを自己判断で入れないようにしてください。
モバイルバッテリーが膨らんだら使用を中止する
モバイルバッテリーが膨らんでいる場合は、そのまま使い続けないでください。
次のような症状がある場合も使用を中止します。
・本体が膨らんでいる
・変形している
・異常に熱くなる
・焦げたような臭いがする
・煙が出る
・異音がする
・正常に充電できない
消費者庁も、このような異常がある場合は直ちに使用を中止し、メーカーや販売店などへ相談するよう案内しています。
膨張したバッテリーを押したり穴を開けたりしない
膨らんだモバイルバッテリーを、
・押しつぶす
・曲げる
・穴を開ける
・分解する
・無理に元の形へ戻す
といった行為は避けましょう。
内部が損傷し、発熱・発火につながる可能性があります。
また、
「膨らんでいるから空気を抜こう」
と針などを刺すのも危険です。
そのままの状態で処分先へ相談してください。
膨張したモバイルバッテリーはどこへ持っていけばいい?
自治体によって扱いが異なります。
東京都内でもルールは同じではありません。
たとえば新宿区では、通常の小型充電式電池やモバイルバッテリーを「資源の日」に回収していますが、変形・膨張しているものは新宿清掃事務所や各清掃センターへの持ち込みを案内しています。
一方、渋谷区では区の回収拠点で、膨張・変形・破損した小型充電式電池も回収しています。
このように同じ東京都内でも方法が異なるため、
「東京都ならこの捨て方」
と一括りにはできません。
必ず住んでいる市区町村の公式サイトを確認しましょう。
処分する前に端子を絶縁する
自治体などから指示されている場合は、処分前に端子部分をテープで覆って絶縁します。
端子とは、
・USB端子
・充電端子
・金属が露出している部分
などです。
ほかの電池や金属と接触するとショートする可能性があるため、
・ビニールテープ
・セロハンテープ
などで端子部分を覆います。
自治体によって出し方が指定されている場合は、そちらを優先してください。
できるだけ電池を使い切ってから処分する
正常なモバイルバッテリーを処分する場合は、可能な範囲で電池残量を減らしてから処分するよう案内している自治体や行政機関があります。
ただし、
・膨張している
・異常に熱くなる
・異臭がする
・破損している
など異常があるものを、わざわざ放電するために使用する必要はありません。
異常がある場合は使用を中止し、そのまま自治体やメーカーへ相談してください。
小型家電回収ボックスに入れていい?
自治体の小型家電回収ボックスがあるからといって、モバイルバッテリーを必ず入れられるわけではありません。
小型家電と小型充電式電池を別に回収している自治体もあります。
また、
「小型家電は対象だがモバイルバッテリーは対象外」
という回収ボックスもあります。
必ずボックスの表示や自治体の案内を確認してください。
スマホのバッテリーは自分で取り外して捨てる?
スマートフォンなどに内蔵されたバッテリーは、簡単に取り外せない構造になっているものがあります。
その場合は無理に分解しないでください。
バッテリーを傷つけると発火などの原因になる可能性があります。
スマートフォン本体を処分するときは、
・メーカー
・携帯電話ショップ
・自治体の小型家電回収
など、その製品に合った処分方法を確認しましょう。
ノートパソコンのバッテリーも同じ?
ノートパソコンについても、本体とバッテリーでは回収方法が異なる場合があります。
取り外し可能な小型充電式電池でJBRCの対象条件を満たしている場合は、回収協力店を利用できることがあります。
一方、パソコン本体の処分にはメーカー回収など別の仕組みがあります。
モバイルバッテリーと同じ感覚で処分せず、それぞれの回収方法を確認してください。
モバイルバッテリーを郵送して処分してもいい?
自己判断で普通の宅配便や郵便を使って送るのは避けましょう。
リチウムイオン電池には輸送時の取り扱いルールがあります。
メーカーなどが回収サービスを行っている場合は、その事業者が指定する方法に従ってください。
「回収業者を見つけたから普通の荷物として送る」という方法ではなく、必ず正式な回収方法を確認しましょう。
モバイルバッテリーを長期間放置しない
捨て方がわからないからといって、使わなくなったモバイルバッテリーを何年も引き出しの中へ放置するのもおすすめできません。
保管している間にも劣化する可能性があります。
特に、
・以前より膨らんできた
・ケースに隙間ができた
・表面が変形している
などの異常に気づいたら使用せず、早めに処分方法を確認しましょう。
高温になる場所に置かない
処分まで一時的に保管する場合も、
・直射日光が当たる場所
・暖房器具の近く
・炎天下の車内
・熱がこもる場所
などは避けましょう。
リチウムイオン電池は高温環境に弱く、消費者庁も炎天下の車内など高温になる場所で使用・保管しないよう注意を呼びかけています。
発煙・発火した場合はどうする?
モバイルバッテリーから煙が出たり発火したりした場合は、自分の安全を最優先してください。
周囲の人を離れさせ、危険を感じた場合は119番通報します。
消費者庁は、リチウムイオン電池が発火した場合、安全を確保したうえで、可能であれば大量の水で消火する方法を案内しています。
ただし、無理に近づいたり手で触ったりしないでください。
炎や煙が大きい場合は、自分で対処しようとせず避難して消防へ連絡しましょう。
買い替える前にリコール対象ではないか確認する
モバイルバッテリーの中には、製品不具合などによってリコール対象になるものがあります。
処分しようとしている製品のメーカー名や型番がわかる場合は、メーカーの公式サイトや消費者庁のリコール情報を確認してみましょう。
リコール対象の場合は、メーカーが回収や交換などを案内していることがあります。
モバイルバッテリーの買い替えサイン
次のような症状が出ている場合は、使用を続けず買い替えを検討しましょう。
・本体が膨らんできた
・異常に熱くなる
・以前より充電できる量が大幅に減った
・充電に異常に時間がかかる
・本体や端子が破損している
・異臭や異音がある
特に膨張・異臭・異常発熱がある場合は、「もう少し使えるかも」と使い続けないことが大切です。
関連記事:スマホのバッテリー寿命を延ばす方法|充電のコツ・やってはいけない使い方を解説
モバイルバッテリーを処分するときの確認手順
迷った場合は、次の順番で確認するとわかりやすいでしょう。
1.本体に異常がないか確認する
膨張・破損・水濡れ・変形などがないか確認します。
2.自治体の捨て方を確認する
「住んでいる市区町村名+モバイルバッテリー+捨て方」で自治体の公式サイトを確認します。
3.JBRC対象製品か確認する
正常な製品なら、
・メーカー
・電池種類
・JBRC会員企業か
を確認します。
4.回収場所を確認する
自治体の回収拠点またはJBRCの回収協力店を探します。
5.指定された方法で絶縁する
必要に応じて端子をテープで覆います。
6.膨張・破損している場合は別ルートで相談する
JBRC回収ボックスには入れず、自治体やメーカーへ相談します。
モバイルバッテリーの捨て方についてよくある質問
モバイルバッテリーは燃えないごみに出せる?
自治体によって異なります。
自己判断で不燃ごみに混ぜず、住んでいる市区町村の公式ルールを確認してください。
家電量販店ならどこでも回収してくれる?
いいえ。
JBRCの回収協力店であっても、JBRC会員企業製であることなどの回収条件があります。
また、膨張・破損・水濡れした製品はJBRCの回収対象外です。
メーカーがわからないモバイルバッテリーは?
JBRCではメーカー不明品は回収対象外です。
自治体または販売店などへ相談してください。
膨らんだモバイルバッテリーを回収ボックスに入れていい?
JBRCの回収ボックスには入れられません。
膨張した電池はJBRCの回収対象外なので、自治体やメーカーへ相談してください。
モバイルバッテリーは分解して電池だけ出す?
分解しないでください。
JBRCではモバイルバッテリーを本体ごと回収します。
処分前に充電を0%にした方がいい?
正常な製品であれば、可能な範囲で電池を使い切るよう案内されています。
ただし、膨張・発熱・異臭など異常がある製品を放電目的で使用するのは避けてください。
端子にテープを貼る必要はある?
自治体などの指示に従ってください。
ショート防止のため、端子や差し込み口をテープで絶縁するよう案内している自治体があります。
古いモバイルバッテリーを家に置いておいても大丈夫?
すぐに危険になるとは限りませんが、長期間放置せず、不要になったら適切に処分することをおすすめします。
膨張・変形・異臭・異常発熱などがある場合は使用を中止してください。
まとめ|モバイルバッテリーは自治体のルールを確認して処分しよう
モバイルバッテリーは、ほかの家庭ごみに自己判断で混ぜて捨てないことが重要です。
処分するときは、
- 自治体の回収ルールを確認する
- 正常な製品ならJBRC対象か確認する
- 指定された方法で端子を絶縁する
- 分解せずに回収へ出す
- 膨張・破損品はJBRCへ入れず自治体やメーカーへ相談する
という流れで確認しましょう。
特に注意したいのが、膨らんだモバイルバッテリーです。
JBRCでは膨張・破損・水濡れした電池を回収していません。
「家電量販店の回収ボックスに入れれば大丈夫」と考えず、まず自治体やメーカーの案内を確認してください。
正しい方法で処分することが、ごみ収集車や処理施設での火災防止にもつながります。


