「霜降(そうこう)」という言葉をカレンダーなどで見かけて、
「霜降ってどんな意味?」
「いつ頃の季節なの?」
「寒露や立冬とは何が違うの?」
と疑問に思ったことはありませんか?
霜降は、1年を24の季節に分けた「二十四節気」のひとつです。
寒露を過ぎて秋がさらに深まり、朝晩の冷え込みが強くなってくる頃にあたります。
地域によっては朝に霜が見られるようになり、山間部などでは紅葉も進んでいきます。
この記事では、霜降の意味や時期、寒露や立冬との違い、七十二候、霜降の頃に楽しめる行事や食べ物についてわかりやすく解説します。
霜降とは?

霜降は「そうこう」と読み、二十四節気のひとつです。
二十四節気では、太陽の通り道である黄道を24等分し、太陽の位置をもとに季節の節目を表しています。
霜降は太陽黄経が210度になる頃にあたり、寒露の次、立冬の前に訪れます。
国立天文台の暦でも、
秋分
↓
寒露
↓
霜降
↓
立冬
という順番で季節が進みます。
霜降は、二十四節気では秋の最後にあたる節気です。
この時期になると、朝晩の冷え込みが強くなり、地域によっては霜が見られるようになります。
そのため、霜降は
「秋が終わりに近づき、冬の気配を感じ始める頃」
と考えるとわかりやすいでしょう。
二十四節気について詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。

霜降はいつ頃?

霜降は、毎年10月23~24日頃に訪れます。
太陽の位置によって決まるため、日付が完全に固定されているわけではありません。
国立天文台の暦では、2025年・2026年は10月23日、2027年は10月24日となっています。
そのため、毎年の日付を覚えるのではなく、
「霜降=10月下旬頃」
と覚えておけば十分です。
また「霜降」という言葉は、霜降に入る最初の日だけでなく、次の節気である立冬までのおよそ15日間を指す場合もあります。
「霜降」という名前にはどんな意味がある?
霜降という名前は、季節が進み、地域によって霜が見られるようになる頃を表しています。
ただし、
「露が凍ると霜になる」
という説明は正確ではありません。
気象庁では、霜を「大気中の水蒸気が昇華して、地面や物に付着した氷の結晶」としています。
つまり、空気中の水蒸気が液体の水滴を経ずに直接氷の結晶となって付着したものが霜です。
一方、露が凍ったものは「凍露」と呼ばれ、霜とは区別されています。
霜降は、実際に日本全国で一斉に霜が見られる日という意味ではありません。
日本は南北に長く、標高によっても気温が違うため、霜が見られる時期には地域差があります。
二十四節気としては、
「朝晩の冷え込みが強くなり、冬が近づいていることを感じる頃」
と捉えるとよいでしょう。
霜と霜柱は同じもの?
霜降という言葉から「霜柱」を思い浮かべる方もいるかもしれませんが、霜と霜柱は別の現象です。
霜は、空気中の水蒸気が氷の結晶となって地面や草木などに付着したものです。
一方、霜柱は地中の水分が凍り、細い氷の柱となって地表を持ち上げる現象です。
どちらも寒い朝に見られることがありますが、でき方が異なります。
霜降と寒露の違い
霜降のひとつ前に訪れる二十四節気が「寒露」です。
どちらも秋の深まりを感じる時期ですが、季節の進み方に違いがあります。
寒露
寒露は10月上旬頃に訪れます。
朝晩の気温が下がり、草木につく露にも冷たさを感じるようになる頃です。
霜降
霜降は10月下旬頃。
寒露よりさらに季節が進み、朝晩の冷え込みが強くなって、地域によっては霜が見られるようになります。
つまり、
寒露 → 冷たい露を感じる頃
霜降 → さらに冷え込み、霜が見られ始める頃
という違いがあります。
寒露について詳しく知りたい方はこちらの記事も参考にしてください。
関連記事:寒露とは?意味や時期・季節の特徴・食べ物や行事をわかりやすく解説
霜降と立冬の違い
霜降の次に訪れる二十四節気が「立冬」です。
霜降はまだ暦の上では秋ですが、立冬になると暦の上で冬が始まります。
季節の流れは、
寒露
↓
霜降
↓
立冬
となります。
霜降は
「秋の終わり」
立冬は
「冬の始まり」
と考えるとわかりやすいでしょう。
実際の気候では、立冬を迎えても地域によってはまだ秋らしい暖かさが残ることがあります。
二十四節気は、その日の気温だけでなく太陽の動きを基準に決められているため、実際に感じる季節とは多少ずれる場合があります。
霜降の頃に感じられる季節の変化
朝晩の冷え込みが強くなる
霜降の頃になると、朝晩にはかなり肌寒く感じる日が増えてきます。
日中は暖かくても、朝や夕方になると気温が下がることもあるため、外出時には上着が必要になる日も増えてきます。
昼夜の寒暖差も大きくなりやすい時期です。
紅葉が進んでいく
霜降の頃は、紅葉が進んでいく季節でもあります。
ただし、紅葉の見頃は北海道から九州まで同じではありません。
気温や標高によって大きく異なり、北海道や山間部などでは早い時期から色づく一方、都市部や西日本では11月以降に見頃を迎える地域もあります。
そのため、
「霜降=全国で紅葉が見頃」
ではなく、
「霜降の頃から各地で紅葉が進んでいく」
と考えるのが自然です。
日がさらに短くなる
秋分を過ぎてから、昼の時間は少しずつ短くなっていきます。
霜降の頃には夕方暗くなる時間も早くなり、
「冬が近づいてきた」
と感じることも増えてきます。
その後、冬至に向かって昼の時間はさらに短くなります。
冬支度を始める時期になる
霜降は、衣類や寝具などを冬向けに替え始める時期としてもわかりやすい季節です。
地域によっては、
- 厚手の布団を準備する
- 冬物の衣類を出す
- 暖房器具を点検する
- 毛布やこたつを用意する
といった冬支度を始める人も増えてきます。
気温が下がってから慌てないよう、早めに準備しておくとよいでしょう。
霜降の七十二候
二十四節気をさらに細かく分けたものを「七十二候(しちじゅうにこう)」といいます。
ひとつの二十四節気を約5日ずつ3つに分け、自然や生き物の変化を短い言葉で表したものです。
現在一般的に使われている七十二候では、霜降は次の3つに分けられています。
霜始降(しもはじめてふる)

霜降の最初の候です。
文字どおり、霜が見られ始める頃を表しています。
朝、草木や地面が白くなっている様子から、季節が秋から冬へ近づいていることを感じられます。
ただし、実際に霜が見られる時期は地域や標高によって異なります。
霎時施(こさめときどきふる)

霜降の次の候です。
「霎」は短い時間に降る雨を表す字で、時雨のような雨が降る頃を表しています。
秋の終わりから冬の初めにかけて、晴れていたと思ったら急に雨が降るなど、天気が変わりやすくなることがあります。
昔の人々が、短時間の雨から季節の変化を感じ取っていたことがわかります。
楓蔦黄(もみじつたきばむ)

霜降の最後の候です。
モミジやツタなどの葉が赤や黄色に色づく頃を表しています。
地域や標高によって紅葉の時期は異なりますが、山や街路樹などに秋らしい色が増えていく季節です。
七十二候の最後が紅葉を表していることからも、霜降が秋の終わりに近い節気であることが感じられます。
霜降の頃にある行事
霜降そのものに、必ず行わなければならない行事はありません。
ただし、10月下旬から11月上旬頃にあたるため、秋を代表するイベントと時期が重なります。
紅葉狩り

秋の楽しみのひとつが紅葉狩りです。
山や公園、寺院などへ出かけ、赤や黄色に色づいた木々を楽しむ文化として古くから親しまれています。
見頃は地域によって異なるため、出かける場合はその年の紅葉情報を確認するとよいでしょう。
ハロウィン

10月31日はハロウィンです。
霜降の期間と重なることが多く、日本でも仮装や装飾、お菓子などを楽しむイベントとして知られています。
ただし、ハロウィンは霜降に由来する日本の伝統行事ではありません。
霜降の時期と重なる現代の季節イベントとして考えるとよいでしょう。
文化の日
11月3日は「文化の日」です。
国民の祝日のひとつで、自由と平和を愛し、文化をすすめる日とされています。
霜降の期間中にあたることが多いですが、文化の日も霜降そのものに由来する行事ではありません。
霜降の頃に楽しめる食べ物
霜降の日に必ず食べる決まった行事食はありません。
ただし、10月下旬から11月上旬は秋の味覚を楽しめる時期です。
ここでは、霜降の頃に食卓へ取り入れやすい代表的な食べ物を紹介します。
サツマイモ

秋の味覚としてよく知られているのが、さつまいもです。
焼きいもをはじめ、
- 天ぷら
- 煮物
- さつまいもご飯
- スイートポテト
など、さまざまな料理やお菓子に使えます。
品種や保存期間によって味わいが異なるため、食べ比べてみるのも楽しみ方のひとつです。
柿

柿も秋を代表する果物です。
品種によって収穫時期は異なりますが、秋になるとスーパーや直売所などで多く見かけるようになります。
そのまま食べるほか、干し柿にしたり、料理に取り入れたりする方法もあります。
霜降専用の食べ物というわけではありませんが、秋らしい季節感を楽しめる果物です。
銀杏

秋になると、イチョウの木の下でぎんなんを見かけることがあります。
焼いたり、茶碗蒸しに入れたりすると独特の風味や食感を楽しめます。
ただし、ぎんなんは食べ過ぎに注意が必要な食材です。
特に子どもには大量に食べさせないよう注意しましょう。
栗

栗も秋になると多く出回ります。
栗ごはんや甘露煮、和菓子、モンブランなど幅広い楽しみ方があります。
地域や品種によって旬は異なりますが、秋の終わりを感じられる食材のひとつです。
きのこ

しいたけ、しめじ、舞茸などのきのこ類は一年を通して購入できるものも多いですが、秋の食材として親しまれています。
炊き込みご飯や鍋、汁物など、朝晩の冷え込みが強くなる霜降の頃にも食べやすい食材です。
霜降の前後には「寒露」と「立冬」がある
二十四節気では、霜降のひとつ前が「寒露」、次が「立冬」です。
国立天文台の暦でも、
寒露 → 霜降 → 立冬
という順番になっています。
寒露
寒露は10月上旬頃に訪れます。
朝晩の涼しさが増し、冷たい露から秋の深まりを感じる頃です。
関連記事:寒露とは?意味や時期・季節の特徴・食べ物や行事をわかりやすく解説
立冬
立冬は11月上旬頃に訪れます。
二十四節気では、立冬から暦の上で冬が始まります。
霜降までが秋なので、季節の流れとしては、
寒露
↓
霜降
↓
立冬
と進みます。
関連記事:立冬とは?意味や時期・季節の特徴・食べ物や行事をわかりやすく解説
霜降についてよくある質問
霜降は何と読む?
「そうこう」と読みます。
「しもふり」と読んでしまいそうですが、二十四節気の場合は「そうこう」です。
霜降は毎年同じ日?
完全に同じ日ではありません。
太陽の位置によって決まるため、年によって10月23日または24日頃になります。
毎年の日付を覚える必要はなく、「10月下旬頃」と考えておけばよいでしょう。
霜降は秋?冬?
霜降は秋です。
二十四節気では立秋から立冬の前までが暦の上での秋にあたり、霜降はその最後の節気です。
霜降の次に立冬を迎えると、暦の上では冬になります。
霜降になると必ず霜がおりる?
必ず霜が見られるわけではありません。
実際に霜が見られる時期は、地域や標高、その日の気象条件によって異なります。
暖かい地域では霜降の頃でも霜が見られない場合があります。
霜降は、霜が見られ始める地域もあるほど秋が深まった時期を表す季節の目安と考えましょう。
霜と露の違いは?
露は、空気中の水蒸気が水滴となって草木などについたものです。
霜は、大気中の水蒸気が昇華して氷の結晶となり、地面や草木などに付着したものです。
露がそのまま凍って霜になるわけではありません。
露が凍ったものは「凍露」と呼ばれ、霜とは区別されています。
霜降には何をすればいい?
霜降に必ず行うべき行事はありません。
紅葉を楽しんだり、秋の味覚を味わったり、冬物の衣類や寝具を準備したりするのもよいでしょう。
秋から冬への季節の変化を感じるきっかけとして過ごしてみてください。
まとめ|霜降は秋から冬へ向かう季節の節目
霜降は二十四節気のひとつで、10月下旬頃に訪れる季節の節目です。
寒露を過ぎて朝晩の冷え込みがさらに強くなり、地域によっては霜が見られるようになる頃を表しています。
霜降の頃になると、
- 朝晩の冷え込みが強くなる
- 紅葉が進む
- 日がさらに短くなる
- 冬支度を始める人が増える
- 秋の食べ物が楽しめる
など、秋の終わりを感じる変化が増えてきます。
また、七十二候では「霜始降」「霎時施」「楓蔦黄」と進み、霜・時雨・紅葉といった晩秋らしい自然の変化が表されています。
霜降の次に訪れるのは「立冬」です。
つまり霜降は、暦の上で秋を締めくくり、冬へ向かう大切な節目といえます。
朝の冷え込みや色づいた木々など、身近な自然に目を向けながら、秋から冬へ移っていく季節を感じてみてください。

