「久しぶりにたまごっちを見たら、画面が真っ暗になっていた」
「遊んでいる最中に、電池マークが点滅し始めた」
大切に育てているたまごっちにこんな症状が出たら、焦ってしまいますよね。「もしかして壊れた?」「電池を変えたら、今までのデータが消えちゃうんじゃないの?」と不安になる方も多いはずです。
安心してください。たまごっちは正しく電池交換を行えば、育てたキャラクターやアイテムのデータを残したまま、続きから遊ぶことができます。
しかし、自己流で適当に交換してしまうと、大切なデータを誤って消去してしまったり、ネジ山を潰して裏蓋が開かなくなったりするトラブルに見舞われることも。
この記事では、たまごっち歴代シリーズに対応した「失敗しない電池交換の方法」を、初心者の方にもわかりやすく徹底解説します。必要な電池の種類から、一番緊張する「データ引き継ぎ」の操作まで、この記事を読みながら進めればバッチリです。
【準備編】モデル別・必要な電池とドライバーの種類
電池交換を始める前に、まずは「正しい電池」と「適切な道具」を準備しましょう。たまごっちは機種によって使う電池が全く異なります。間違った電池を買わないよう、まずは手元の機種を確認してください。
あなたのたまごっちはどれ?モデル別電池一覧表
たまごっちは大きく分けて「ボタン電池」を使うタイプと、「単4電池」を使うタイプ、そして最近の「充電式」があります。
1. 初代・新種発見(復刻版含む)・Nano系
小さくてシンプルな、昔ながらの形状や、キャラクターコラボ(鬼滅の刃、SPY×FAMILYなど)の小さいモデルです。
- 使用電池:CR2032(ボタン電池) × 1個
- ※非常に古い初期のもの(1996年製など)は「LR44 × 2個」の場合がありますが、現在販売されている復刻版やNanoシリーズはほぼ「CR2032」です。
- ※「CR2032」はコンビニや100円ショップでも手軽に入手可能です。
2. たまごっちみーつ・m!x・4U・iDL(カラー機種)
画面がカラーで、少し厚みのあるボディが特徴のシリーズです。
- 使用電池:単4アルカリ乾電池 × 2本
- 重要: 必ず「アルカリ電池」を使用してください。マンガン電池や充電式電池(エネループなど)は、電圧の違いにより不具合が起きたり、電池持ちが悪くなったりするため推奨されていません。
3. 【注意】たまごっちUni・Smartは充電式です
最新機種である「Tamagotchi Uni(ユニ)」や「Tamagotchi Smart(スマート)」には、電池を入れる場所がありません。これらはスマホと同じリチウムイオン電池内蔵の充電式です。
- 対応: 付属の充電ケーブルを使って充電してください。
- ※裏蓋を開けようと無理にこじ開けないでください。故障の原因になります。
「ネジが回らない!」を防ぐドライバーの選び方
たまごっちの電池交換で最も多いトラブル、それは「ネジ山が潰れて(なめてしまって)開かない」ことです。これは、サイズが合わないドライバーを使っていることが主な原因です。
100均のドライバーでも大丈夫?
100円ショップのドライバーでも問題ありませんが、「サイズ選び」が命です。家にあった適当な「プラスドライバー」を使うと、先端が大きすぎてネジに入らなかったり、逆に小さすぎて空回りしたりします。
推奨サイズは「精密ドライバーの1番または0番」
たまごっちの裏蓋のネジは非常に小さいです。
- おすすめ: 精密ドライバーの「+1(1番)」または「+0(0番)」
- 多くのモデルは「1番」がフィットしやすいですが、ネジ穴の状態によります。ドライバーを当ててみて、ガタつきがない方を選びましょう。
- 持ち手が太いドライバーの方が力が伝わりやすく、回しやすいです。
【実践編】失敗しない電池交換の4ステップ
道具が揃ったら、実際に交換していきましょう。ここでは、最も注意が必要な「データの引き継ぎ操作」を含めた手順を解説します。
手順1:裏蓋(うらぶた)の開け方コツ
- たまごっちを裏返します。
- 【重要】 カラー機種(みーつ、m!xなど)の場合、裏蓋の下部に丸い突起ボタンがあるタイプがあります。これを細い棒(ボールペン先など)で押しながら、裏蓋を下にスライドさせる必要があります。
- ※ネジがないタイプはこの方法で開きます。
- ネジがあるタイプ(初代、Nanoなど)は、ドライバーを垂直にしっかりと押し当て、ゆっくりと反時計回りに回します。
- コツは「押す力7割、回す力3割」です。押し付けながら回すと、ネジ山を潰さずに済みます。
手順2:古い電池を外し、新しい電池をセットする
裏蓋が外れたら、古い電池を取り出します。
- ボタン電池の場合: 細い棒などで端を軽く押すと浮き上がります。
- 単4電池の場合: リボンがついている機種は、リボンを引くと簡単に外れます。
新しい電池を入れる際は、プラス(+)とマイナス(−)の向きをよく確認してください。
- ボタン電池は、平らな面(文字が書いてある面)が「+」で、通常は上(自分に見える側)になります。
- 単4電池は、本体の表示に合わせてセットします。
手順3:裏蓋を閉める際の注意点
電池を入れたら、裏蓋を元に戻します。
- 蓋のツメを本体の溝にしっかり合わせます。
- ネジを締めます。
- 注意: 締めすぎないこと!「キュッ」と止まったところで十分です。力いっぱい締めると、次回の交換時に開かなくなったり、プラスチックが割れたりします。
手順4:【最重要】リセットボタンと「ロード」の選択
ここが最大の山場です。電池を入れた直後、画面が点灯したり、音が鳴ったりします。しかし、まだ操作してはいけません。
- リセット操作を行う
- 多くの機種では、電池交換後に裏面の「リセットボタン」を細い棒で押すよう指示されます(画面に指示が出る場合もあります)。
- 軽くカチッとなるまで押してください。
- 「ロード」か「リセット」かを選ぶ
- 画面に以下のような選択肢が表示されます。
- 「ロード(LOAD) / つづきから」
- 「リセット(RESET) / さいしょから」
- 必ず「ロード(つづきから)」を選んでください!
- ここで「リセット(さいしょから)」を選んでしまうと、データが全て初期化され、新しい卵からスタートになってしまいます。
- 画面に以下のような選択肢が表示されます。
- 時計を合わせる
- ロードを選択すると、データの読み込みが行われ、次に「時計設定」の画面になります。
- 現在の時刻に合わせれば、以前の状態(キャラクター、アイテム、ごっちポイントなど)がそのまま復活します。
これで電池交換は完了です!お疲れ様でした。
【トラブル解決】困ったときのQ&A
「手順通りやったのに動かない」「ネジがおかしい」といった場合の対処法をまとめました。
Q. ネジ山が潰れて回らない(なめた)時の対処法
無理に回そうとすると、さらに悪化します。以下の方法を試してください。
- 幅広の輪ゴムを使う: ネジ山の上に幅の広い輪ゴムを当て、その上からドライバーを強く押し当てて回します。ゴムの摩擦力で回る場合があります。
- ネジ滑り止め液を使う: ホームセンターなどで売っている摩擦増強液(数百円程度)を使用します。
- ネジザウルスを使う: どうしてもダメな場合、ペンチの一種である「ネジザウルス」などの専用工具でネジの頭を掴んで回します(ただし、たまごっちのネジは埋没しているタイプが多いため、掴めない場合もあります)。
Q. 電池を変えたのに画面がつかない・音が鳴らない
- 電池の向きは合っていますか? プラスマイナスを再確認してください。
- 電池は新品ですか? 買い置きしていた古い電池は、自然放電している可能性があります。使用期限を確認しましょう。
- リセットボタンは押しましたか? 電池を入れただけでは起動しない機種が多いです。裏面のリセットボタンをしっかり押してください。
Q. すぐに電池切れマークが出るのはなぜ?
- マンガン電池を使っていませんか? カラー液晶のたまごっちは消費電力が大きいため、パワーのある「アルカリ乾電池」必須です。
- 充電式電池(エネループ等)を使っていませんか? 充電池は電圧が1.2Vと低いため(アルカリは1.5V)、残量があっても「電池切れ」と判定されることがあります。
Q. 長期間遊ばない時の保管方法は?
「しばらく遊ばないな」と思ったら、必ず電池を抜いて保管してください。
電池を入れたまま長期間放置すると、「液漏れ」が発生します。漏れた液が内部の基盤を腐食させると、最悪の場合、二度と電源が入らなくなります。
大切な思い出を守るためにも、お休みするときは電池を抜いてあげましょう。
まとめ
たまごっちの電池交換は、適切な道具と手順さえ踏めば決して難しくありません。最後にポイントをおさらいしましょう。
- 機種に合った電池(CR2032 または 単4アルカリ)を用意する。
- 精密ドライバー(#1 または #0)を使い、押す力強めでネジを回す。
- 交換後は必ず「ロード(つづきから)」を選択する。
画面が真っ暗になっても、たまごっちの中のキャラクターはあなたが戻ってくるのを待っています。
この記事を参考にサッと電池を交換して、また元気な姿でお世話を楽しんでくださいね!

