朝だけ「行きたくない」と言うのはなぜ?5つの真意と親ができる対処法

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生活
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「夜はあんなに楽しそうにゲームをしていたのに、朝になると布団から出てこない」
「『お腹が痛い』『頭が痛い』と言って泣くけれど、熱はない」

毎朝、このようなお子さんの姿を見て、どう対応すべきか悩んでいませんか?
「もしかして仮病ではないか?」「ただの甘えではないか?」と疑ってしまう気持ちも、親としては無理のないことです。しかし、朝だけ「行きたくない」と訴える背景には、子供なりに抱えている切実な理由や、身体的な病気が隠れているケースが少なくありません。

この記事では、朝だけ学校に行きたがらない子供の心理的・身体的な理由を深掘りし、親としてどのように寄り添い、対処すればよいのかを具体的に解説します。

なぜ「朝だけ」行きたくないと言うのか?主な5つの理由

子供が朝だけ不調を訴えるのには、明確な理由があります。単なる気分の問題ではなく、心と体のメカニズムが関係していることが多いのです。ここでは主要な5つの理由を解説します。

1. 心理的な切り替えの負担(予期不安)

大人でも、月曜日の朝に「仕事に行きたくない」と感じることがあるように、家という「安心できる場所」から、学校という「緊張を強いられる場所」へ移動することには大きなエネルギーが必要です。

特に感受性が強い子供や、学校で何らかのストレスを感じている子供にとって、朝は「これから嫌なことが始まる」という予期不安がピークに達する時間帯です。この不安が、腹痛や吐き気といった身体症状として現れることがあります。

2. 起立性調節障害(OD)などの身体的要因

小学校高学年から中高生にかけて多く見られるのが「起立性調節障害(OD)」です。これは自律神経の働きが悪くなり、起立時に脳への血流が維持できなくなる病気です。

  • 朝起きられない
  • 午前中は頭痛やめまいがひどい
  • 午後や夜になると元気になる

これらはODの典型的な症状です。本人の意志や根性の問題ではなく、身体の機能的な問題であるため、叱責しても改善しません。医療機関での適切な診断と治療が必要です。

3. 学校での人間関係や学習のストレス

特定の授業、苦手な先生、友人関係のトラブルなど、学校に明確なストレッサー(ストレス要因)がある場合、朝になるとその記憶がフラッシュバックし、拒絶反応を示します。

「いじめ」とまではいかなくても、「クラスの雰囲気が合わない」「休み時間に一人になるのが怖い」といった、繊細な悩みが引き金になっていることもあります。

4. 生活リズムの乱れと睡眠不足

スマホやゲームの長時間利用により、就寝時間が遅くなっているケースです。睡眠不足は自律神経を乱し、朝の目覚めを悪化させます。また、ブルーライトの影響で睡眠の質が低下していると、十分な時間寝ていても脳が休息できていないことがあります。

5. 「過剰適応」によるエネルギー切れ

学校では優等生で、先生や友達からの評判も良い子供に多いのがこのパターンです。学校で「良い子」を演じるために過剰にエネルギーを使い果たし(過剰適応)、家に帰ると電池切れの状態になります。
朝になってもエネルギーが回復しきっておらず、学校へ行く気力が湧かないのです。

夜は元気なのはなぜ?「仮病」と疑う前の注意点

親御さんが一番モヤモヤするのは、「学校を休んだ後や、夜になるとケロッとして元気になる」という点ではないでしょうか。これには心理的なメカニズムが働いています。

夜に元気になる「解放感」のメカニズム

朝、「学校に行かなくてもいい(休む)」と決まった瞬間や、放課後の時間帯になると、子供は「今日はもう行かなくていい」というプレッシャーから解放されます。
ストレスの原因から一時的に離れられた安心感により、本来の元気な姿に戻るのです。これは決して仮病を使っていたわけではなく、心の重圧が取れた自然な反応です。

子供自身も「明日は行こう」と思っている葛藤

夜元気な子供の多くは、実は心の中で「明日はちゃんと行かなきゃ」と思っています。しかし、翌朝になると再び不安や身体的な不調が襲ってくるため、そのギャップに子供自身も苦しんでいます。
「夜は元気なんだから、朝も起きられるはず」という理屈は、精神的なストレス下にある子供には当てはまらないことが多いのです。

仮病や甘えと決めつけるリスク

もしこれが本当にSOSのサインだった場合、「甘えるな」「嘘をつくな」と突き放すことは、子供を追い詰めることになります。「親は自分の苦しみをわかってくれない」という絶望感は、不登校の長期化や、より深刻な精神的不調を招く恐れがあります。

親がやってはいけないNG行動と正しい接し方

焦る気持ちから、ついやってしまいがちなNG行動と、推奨される接し方を紹介します。

無理やり起こして行かせることの弊害

布団を剥ぐ、大声で怒鳴る、引きずって連れて行くといった行動は、子供の心に深い傷を残します。家庭が「安心できる場所」でなくなると、子供は逃げ場を失い、回復が遅れます。
まずは「朝、起きられないこと」を責めるのではなく、その背景にある辛さに目を向ける必要があります。

「怠けている」という言葉の刃

「みんな頑張っているのに」「怠け癖がつく」といった言葉は、子供の自尊心を傷つけます。特に起立性調節障害などの身体的要因がある場合、本人はどうしようもできない苦しみの中にいます。
正論で追い詰めるのではなく、まずは子供の現状を受け入れる姿勢が大切です。

まずは「共感」から始める会話術

朝、子供が「行きたくない」と言ったとき、まずはその言葉を否定せずに受け止めましょう。

  • NG: 「何言ってるの!早く着替えなさい」
  • OK: 「そうか、今は行きたくない気持ちなんだね」「朝起きるのがしんどいんだね」

「行きたくない」という気持ちを親が代弁してあげることで、子供は「わかってもらえた」と安心します。安心感が土台にあって初めて、子供は次のステップへ進むエネルギーを溜めることができます。

今日からできる具体的な対処法ステップ

では、具体的にどのように行動すればよいのでしょうか。3つのステップで解説します。

ステップ1:身体的な不調がないか医療機関でチェック

まずは身体的な病気が隠れていないかを確認することが最優先です。
特に「午前中調子が悪く、午後元気」というパターンは起立性調節障害の可能性が高いため、小児科や専門外来を受診しましょう。血液検査や血圧測定を行うことで、原因がはっきりすれば、親も子も「病気のせいだったんだ」と安心でき、適切な治療に進めます。

ステップ2:朝のハードルを極限まで下げる

「学校に遅刻せずに行って、授業を受ける」という100点満点を目指すのをやめましょう。

  • 給食からの登校でもOKにする
  • 保健室登校を認める
  • 校門まで行けたらOKとする
  • どうしても辛い日は休ませる

このようにスモールステップを設定し、「できたこと」に目を向けるようにします。朝の緊張感を減らすことで、結果的に動き出しやすくなることがあります。

ステップ3:学校・専門家との連携

家庭だけで抱え込まず、学校の先生やスクールカウンセラーに相談しましょう。
「家ではこのような様子です」と伝えることで、学校側での配慮(別室登校の許可や、先生の声かけの工夫など)が得られるかもしれません。また、第三者が入ることで、子供が本音を話しやすくなるケースもあります。

まとめ

朝だけ「行きたくない」と言う子供の姿は、単なるわがままではなく、心や体からのSOSサインである可能性が高いです。

  • 朝の不調は、予期不安や起立性調節障害が原因かもしれない
  • 夜元気なのは、ストレスから解放された反動である
  • 無理強いせず、まずは共感し、医療機関や学校と連携する

親御さん自身も、毎朝の対応で疲弊し、不安を感じていることと思います。しかし、焦って無理に行かせようとすることは、解決を遠ざけてしまうことが多いのです。

まずは「今日は休ませて、ゆっくり話を聴いてみよう」と、一呼吸置いてみてください。子供の辛さに寄り添い、専門家の力を借りながら、その子に合ったペースを見つけていくことが、結果的に笑顔を取り戻す一番の近道になります。

もし、身体的な症状が続いている場合や、家庭での対応に限界を感じている場合は、迷わずスクールカウンセラーや心療内科、教育センターなどの無料相談窓口を利用してください。一人で悩まず、専門家と共に子供の成長を支えていきましょう。

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