身長で靴のサイズを予測するのは危険?相関関係の嘘と正しい選び方

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ネットショッピングで靴を買う際や、サプライズでプレゼントを選ぶ際、「相手の身長がこれくらいだから、靴のサイズはこのくらいだろう」と予測したことはありませんか?

あるいは、「身長の約15〜16%が足のサイズになる」という説を耳にしたことがあるかもしれません。

しかし、結論から申し上げますと、身長から靴のサイズを予測して購入するのは非常に危険です。

靴はわずか数ミリの誤差で、履き心地が天国にも地獄にも変わるアイテムです。身長に基づいた曖昧な予測で選んでしまうと、単に「履けない」だけでなく、足の健康を損なうリスクさえあります。

この記事では、身長と足のサイズの本当の関係性について解説し、予測に頼らない「本当に足に合う靴の選び方」を専門的な視点を交えてわかりやすくご紹介します。

【結論】身長と靴のサイズの相関関係は「あくまで目安」

「背が高い人は足が大きい」「背が低い人は足が小さい」。確かに、集団全体のデータを見ればそのような傾向は存在します。しかし、これを個人の靴選びに適用するのは間違いです。

統計的な傾向はあるが、個人の予測には使えない

統計学的に言えば、身長と足の大きさには「正の相関」があります。つまり、身長が高いほど足も大きい傾向にあることは事実です。

しかし、この相関関係はそれほど強いものではありません。人間の体型は千差万別であり、身長に対する手足の比率は遺伝や生活環境によって大きく異なります。

  • 身長180cmでも、足のサイズが25.5cmの人
  • 身長165cmでも、足のサイズが27.0cmの人

このように、一般的なイメージとは異なるケースは決して珍しくありません。そのため、身長という一つの要素だけで靴のサイズを決定づけるのは、ギャンブルに近い行為と言えます。

なぜ「身長の15%」説は信じてはいけないのか

インターネット上には「足のサイズは身長の約15%〜16%である」という俗説があります。
例えば、身長170cmの場合、170 × 0.15 = 25.5cm、170 × 0.16 = 27.2cm となります。

計算上はもっともらしく見えますが、この計算式には「足の幅(ワイズ)」や「甲の高さ」、「指の形」といった、靴のフィット感を左右する重要な要素が一切考慮されていません。

また、現代人の足の形は生活様式の変化により多様化しており、昔ながらの統計データが当てはまらないことも増えています。この数式はあくまで「話のネタ」程度に捉え、靴選びの基準にはしないようにしましょう。

同じ身長でも足のサイズが数センチ違うケースは珍しくない

実際に靴屋の店頭に立つとわかりますが、同じ身長のお客様でも、選ばれる靴のサイズはバラバラです。

さらに言えば、「同じ人でも左右で足のサイズが違う」ことも一般的です。自分の足でさえ左右差があるのに、他人の足のサイズを身長だけで推測することがいかに困難か、お分かりいただけるかと思います。

【参考データ】身長別の平均的な足のサイズ

予測には使えないと分かっていても、「標準的なサイズ」を知っておきたいという方もいるでしょう。ここではあくまで「参考値」として、一般的な傾向をご紹介します。
※メーカーや靴の種類によってサイズ感は異なりますので、絶対的な基準ではありません。

男性の身長と靴サイズの平均傾向

一般的に、日本人男性の平均的な足のサイズ分布は以下のようになっています。

  • 身長160〜165cm: 24.5cm 〜 25.5cm
  • 身長165〜170cm: 25.0cm 〜 26.0cm
  • 身長170〜175cm: 25.5cm 〜 26.5cm
  • 身長175〜180cm: 26.5cm 〜 27.5cm

女性の身長と靴サイズの平均傾向

日本人女性の場合は以下の通りです。

  • 身長150〜155cm: 22.0cm 〜 23.0cm
  • 身長155〜160cm: 23.0cm 〜 24.0cm
  • 身長160〜165cm: 23.5cm 〜 24.5cm
  • 身長165cm以上: 24.5cm 〜 25.5cm

平均値を知ることのメリットとデメリット

平均値を知るメリットは、極端にサイズが外れていないかの確認ができる程度です。
デメリットは、「自分は身長170cmだから26cmのはずだ」という思い込み(バイアス)を生んでしまうことです。

この思い込みがあると、実際に試着して少しきつくても「履いているうちに伸びるだろう」と無理をして購入したり、逆に緩くても「これが適正サイズなはず」と誤認したりする原因になります。

サイズ予測で靴を選ぶと起きる「3つの危険」

サイズが合わない靴を履き続けることは、単に「歩きにくい」だけでなく、身体全体に悪影響を及ぼします。身長からの予測で適当に選んだ靴が招く、3つの主なリスクについて解説します。

1. 足のトラブル(外反母趾・内反小趾)のリスク増大

サイズが小さい靴を無理に履くと、足の指が圧迫され変形します。
親指が「くの字」に曲がる外反母趾(がいはんぼし)や、小指が内側に曲がる内反小趾(ないはんしょうし)は、合わない靴が主な原因の一つです。

逆に、サイズが大きすぎる靴も危険です。靴の中で足が滑り、無意識に指で踏ん張ろうとするため、指が曲がったまま固まるハンマートゥなどの原因になります。

2. 「捨て寸」の誤解による歩行姿勢の悪化

靴には、つま先に1.0cm〜1.5cm程度の余裕(空間)が必要です。これを「捨て寸(すてすん)」と呼びます。
歩行時、足は靴の中で前後に動きます。捨て寸がないと、歩くたびにつま先が靴の内側に当たり、痛みを生じます。

予測で購入すると、この捨て寸が確保できない(または大きすぎる)ことが多く、痛みを庇うために歩き方が不自然になります。その結果、膝痛や腰痛、肩こりへと繋がっていくのです。

3. 靴擦れやタコが慢性化する原因に

「かかとがパカパカする」「小指の付け根が痛い」。これらはサイズ選びの失敗による典型的な症状です。
特に大きめの靴を選んだ場合、靴とかかとの間に摩擦が生まれ、靴擦れが慢性化します。また、足裏の特定の場所に過度な圧力がかかり続けることで、硬いタコや魚の目ができやすくなります。

サイズ選びで最も重要なのは「足長」と「足囲」

では、身長に頼らずに、どうやって正しいサイズを見つければよいのでしょうか。
重要なのは、「足長(そくちょう)」だけでなく、「足囲(そくい)」も知ることです。

足長(サイズ)だけでは不十分な理由

靴の箱に書いてある「26.0cm」などの数字は、足の縦の長さ(足長)を表しています。しかし、足は立体です。縦の長さが合っていても、横幅や甲の高さが合わなければ、その靴は「合わない靴」になります。

足囲(ワイズ)とは?EやEEの意味を知る

足囲(そくい)とは、親指の付け根と小指の付け根の、最も出っ張っている部分をぐるりと一周測った長さのことです。これをワイズ(Width)とも呼びます。

靴の表記で見かける「E」「2E(EE)」「3E(EEE)」などは、この足囲の広さを表しています。

  • E:やや細め〜標準
  • 2E:標準
  • 3E・4E:幅広

同じ26.0cmの靴でも、ワイズがEか3Eかで、履き心地は全く別物になります。「自分は幅広だ」と思い込んで3Eを選んでいた人が、実はEサイズで、緩い靴を履き続けていたために足トラブルを抱えていた、というケースも非常に多いのです。

自宅でできる正しい足のサイズの測り方

正確な数値を知るにはシューフィッターのいる店で計測するのがベストですが、自宅でも簡易的に測ることができます。

  1. 準備: A4用紙、定規、メジャー、ペン、箱(または壁)を用意します。
  2. 足長を測る:
    • 壁にかかとをぴったりつけます。
    • 一番長い指(親指か人差し指)の先に印をつけます。
    • 壁から印までの長さを測ります。これが「足長」です。
  3. 足囲を測る:
    • 親指の付け根の出っ張った骨と、小指の付け根の出っ張った骨を通るように、メジャーを足の甲に回します。
    • 締め付けすぎず、ふんわりと沿わせた数値を読み取ります。これが「足囲」です。

この数値を、靴メーカー(JIS規格など)のサイズ表と照らし合わせることで、自分の本当のサイズが見えてきます。

失敗しない靴選びのためのチェックポイント

自分のサイズ(足長・足囲)を把握したら、実際に靴を選ぶ段階です。ここでは、購入時に失敗しないための実践的なポイントを紹介します。

むくみを考慮した「計測のゴールデンタイム」

人の足は、朝と夕方で大きさが変わります。重力の影響で血液や水分が下に降りるため、夕方になると足がむくみ、サイズが大きくなる傾向があります。

そのため、靴を試着したり足を計測したりするのは、足が最もむくんでいる「夕方(15時以降)」に行うのがおすすめです。朝一番にピッタリの靴を買うと、夕方にはきつくて履けなくなる可能性があります。

必ず「両足」で履いて確認すべき理由

多くの人は利き手があるように、足にも「利き足」や使い方の癖があり、左右で大きさが異なります。
試着の際は、必ず両足とも靴を履き、紐やベルトをしっかり締めてから、店内を少し歩いてみてください。

  • かかとが浮かないか
  • つま先が当たっていないか
  • 土踏まずの位置が合っているか

これらを両足で確認しましょう。もし左右差が大きい場合は、大きい方の足に合わせて靴を選び、小さい方の足には中敷き(インソール)を入れて調整するのが基本です。

ネット通販で購入する際の注意点

最近はネットで靴を買うことも増えましたが、試着できないのが最大のネックです。ネットで購入する場合は、以下のサービスがあるショップを選ぶと安心です。

  • サイズ交換無料: 合わなかった場合に無料で交換できるか。
  • 返品可能: イメージと違った場合に返品できるか。
  • 詳細なサイズ表記: 足長だけでなく、ワイズやスタッフの着用レビューがあるか。

「身長から予測してポチる」のではなく、しっかり計測した実寸を元に、万が一の交換保証があるショップで購入しましょう。

まとめ

身長から靴のサイズを予測することは、手軽なようでいて、実は足の健康を損なうリスクの高い方法です。
「身長が高い=足が大きい」という相関関係はあくまで統計上の話であり、あなた自身の足に当てはまるとは限りません。

靴選びで大切なのは、身長という曖昧な指標ではなく、「今の自分の足の実寸(足長・足囲)」を知ることです。

  1. 身長からの予測はしない
  2. 足長だけでなく「足囲(ワイズ)」も意識する
  3. 夕方に両足で試着する

この3つを意識するだけで、靴選びの失敗は劇的に減ります。
「おしゃれは足元から」と言いますが、健康も足元からです。ぜひ一度、ご自身の足を正しく測り直して、運命の一足を見つけてください。


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