「友人の家は新築なのに、うちはまだ賃貸」
「ほかの子は習い事や勉強を頑張っているのに」
「SNSを見ると幸せそうな家庭ばかりで落ち込む」
他の家庭と自分の家庭を比べて、モヤモヤしたり劣等感を抱いたりすることはありませんか?
お金、家、車、旅行、子どもの成績、夫婦関係など、家庭には比較しやすいものがたくさんあります。
特にSNSでは、相手の楽しい出来事や成功した場面が目に入りやすいため、自分の日常と比べてしまうこともあるでしょう。
しかし、比較すること自体を完全になくそうとすると、かえって苦しくなる場合があります。
大切なのは、
「何を見て落ち込んだのか」
「自分は本当は何を望んでいるのか」
「自分で変えられる部分はあるのか」
を整理することです。
この記事では、他の家庭と比べて落ち込む原因と、気持ちを整理するためにできることを紹介します。
- 他の家庭と比べてしまうのはなぜ?
- SNSを見ると他の家庭が幸せそうに見える理由
- 他の家庭と比べやすい5つのポイント
- 1.家や車などの生活水準
- 2.子どもの成績や成長
- 3.習い事や教育費
- 4.夫婦関係
- 5.収入や貯金
- 他の家庭と比べて落ち込んだときに試したい7つのこと
- 1.何と比較したのか具体的にする
- 2.「事実」と「想像」を分ける
- 3.SNSから少し距離を取る
- 4.「自分の家庭が大切にしたいこと」を決める
- 5.変えられることだけを一つ決める
- 6.子どもは他の子より「以前の本人」と比べる
- 7.家族や信頼できる人に話す
- お金で他の家庭と比較してしまう場合
- マイホームで比較してしまう場合
- 旅行や外食で比較してしまう場合
- 子育てで比べてしまう場合
- 夫婦関係を比べてしまう場合
- 比較したくない相手はミュートしてもいい?
- 「比べないようにしよう」と思うほど苦しくなる場合
- 他人と比べることが役立つ場合もある
- 比較して落ち込んだときの簡単な整理方法
- 「感謝すれば幸せになれる」と無理に考えなくていい
- 生活に支障が出るほど落ち込む場合は相談する
- 他の家庭と比べてしまうときによくある質問
- まとめ
他の家庭と比べてしまうのはなぜ?
人は自分の状況を判断するとき、周囲の人を参考にすることがあります。
心理学では、他人との比較を通じて自分自身を評価することを「社会的比較」と呼びます。
例えば、
「同年代はいくらくらい貯金している?」
「子どもは何歳から習い事を始めている?」
「みんな何歳くらいで家を買っている?」
と気になるのも、周囲を一つの基準にしているからです。
比較することそのものが悪いわけではありません。
問題になるのは、比較するたびに、
「うちはダメだ」
「自分は負けている」
「もっと頑張らなければ」
と自分や家族を責め続けてしまう場合です。
SNSを見ると他の家庭が幸せそうに見える理由
InstagramやXなどでは、
・旅行
・新築の家
・誕生日
・記念日
・子どもの成績
・豪華な食事
・夫婦の楽しい時間
など、投稿したくなる出来事が目に入りやすくなります。
一方で、
・夫婦喧嘩
・家計の悩み
・子育ての失敗
・仕事のストレス
・散らかった部屋
など、日常のすべてが投稿されるわけではありません。
SNSで見えているのは、その人の生活の一部分です。
投稿だけを見て、
「あの家庭は何も悩みがない」
「自分よりすべてうまくいっている」
と判断することはできません。
他の家庭と比べやすい5つのポイント
1.家や車などの生活水準
比較しやすいものの代表が、
・注文住宅
・マンション
・新しい車
・家具や家電
・旅行
などです。
目に見えるため、違いを感じやすいものでもあります。
ただし、外から見える生活だけでは、
・収入
・貯金
・住宅ローン
・親からの援助
・生活費
・今後の支出
までは分かりません。
家や車だけを見て家庭の経済状況すべてを比較するのは難しいでしょう。
2.子どもの成績や成長
子どもがいる家庭では、
「○○ちゃんはもう文字が書ける」
「同級生が難関校へ合格した」
「○○君はスポーツで活躍している」
などが気になることがあります。
特にSNSや保護者同士の会話では、子どもの良い出来事が話題になりやすいものです。
しかし、子どもの成長には個人差があります。
同じ年齢だからといって、同じことが同じ時期にできる必要はありません。
3.習い事や教育費
英語、塾、ピアノ、水泳、プログラミングなど、複数の習い事をしている家庭を見ると、
「うちももっとやらせた方がいい?」
と不安になることがあります。
しかし、習い事は数が多ければよいわけではありません。
子どもの興味、家庭の時間、教育費などを考えて選ぶことが大切です。
4.夫婦関係
SNSなどで、
・夫婦で旅行している
・記念日にプレゼントを贈っている
・家事や育児を分担している
様子を見ると、自分の家庭と比べてしまうことがあります。
ただし、他人の夫婦関係のすべてを外から知ることはできません。
比較するより、
「自分は今の夫婦関係の何に不満を感じているのか」
を考えた方が改善につなげやすくなります。
5.収入や貯金
同年代の収入や貯金額を知ると、
「うちは少ないかも」
と不安になることがあります。
しかし、家庭によって、
・家族構成
・住んでいる地域
・住宅費
・教育費
・車の有無
・働き方
などが異なります。
単純な金額だけでは比較できません。
他の家庭と比べて落ち込んだときに試したい7つのこと
1.何と比較したのか具体的にする
まず、
「他の家庭が羨ましい」
だけで終わらせず、何が気になったのか考えてみましょう。
例えば、
「友人が新築を買った」
↓
自分も家が欲しい?
「毎年旅行している家庭が羨ましい」
↓
旅行がしたい?
家族で過ごす時間が欲しい?
「子どもの成績を見て焦った」
↓
子どもの将来が心配?
と細かく分けます。
原因が分かると、必要な行動も考えやすくなります。
2.「事実」と「想像」を分ける
比較して落ち込んでいるときは、見えていない部分まで想像してしまうことがあります。
例えば、
事実
→ 友人が新築を建てた
想像
→ お金に余裕があって何の悩みもない
です。
事実として分かっているのは「家を建てた」ということだけです。
相手の収入、ローン、家計、悩みまですべて分かっているわけではありません。
SNSを見て落ち込んだときは、
「これは実際に分かっていること?」
「自分が想像しているだけ?」
と分けてみましょう。
3.SNSから少し距離を取る
特定のSNSを見るたびに落ち込むなら、使用時間や表示内容を調整してみる方法があります。
例えば、
・見る時間を決める
・寝る前は見ない
・通知をオフにする
・特定のアカウントをミュートする
・ホーム画面からアプリを外す
などです。
SNSを完全にやめる必要はありません。
自分が疲れにくい使い方に変えてみましょう。
4.「自分の家庭が大切にしたいこと」を決める
家庭によって優先順位は違います。
例えば、
A家庭
→ 大きな家にお金を使いたい
B家庭
→ 旅行にお金を使いたい
C家庭
→ 教育費を優先したい
D家庭
→ 将来のために貯金したい
という違いがあります。
すべてを同時に手に入れるのは難しいこともあります。
家族で、
「何にお金を使いたい?」
「どんな生活をしたい?」
「今、一番大切にしたいことは?」
を話してみると、自分たちの基準を作りやすくなります。
5.変えられることだけを一つ決める
比較をきっかけに、
「全部変えなければ」
と考える必要はありません。
例えば、
旅行へ行きたい
→ 毎月3,000円ずつ旅行費を積み立てる
家計が不安
→ 固定費を一つ見直す
家族との時間を増やしたい
→ 月1回は一緒に出かける
夫婦の会話が少ない
→ 週末に30分話す時間を作る
など、小さな行動に変えてみましょう。
他人に追いつくことではなく、自分たちが望む方向へ少し進むことを目標にします。
6.子どもは他の子より「以前の本人」と比べる
子どもの比較で悩んでいる場合は、
「同級生よりできるか」
だけではなく、
「半年前より何ができるようになったか」
も見てみましょう。
例えば、
・以前より本を読むようになった
・自分で着替えられるようになった
・友達へ声をかけられるようになった
・苦手な食べ物を一口試せた
など、小さな変化があります。
成長のペースは一人ひとり違います。
他の子と同じ速度で成長することを目標にしなくてもよいでしょう。
7.家族や信頼できる人に話す
一人で考え続けると、
「うちだけうまくいっていない」
と感じやすくなることがあります。
パートナーや友人など、話しやすい人がいる場合は、
「最近SNSを見ると焦るんだよね」
などと話してみる方法もあります。
答えを出してもらう必要はありません。
自分が何に悩んでいるのか、言葉にするだけでも整理しやすくなる場合があります。
お金で他の家庭と比較してしまう場合
「友人より収入が少ない」
「周りは家を買っている」
と感じたら、他人の家庭ではなく自分の家計を数字で確認してみましょう。
例えば、
・毎月の手取り
・固定費
・貯金額
・住宅費
・保険
・教育費
・今後必要になるお金
を書き出します。
大切なのは、
「ほかの家より多いか少ないか」
ではなく、
「自分たちの生活が無理なく続けられるか」
です。
比較して不安になるだけなら、一度家計を整理した方が具体的な対策を考えられます。
マイホームで比較してしまう場合
周囲が次々と家を建てると、
「自分も早く買わないと」
と焦ることがあります。
しかし、住宅購入は、
・収入
・貯金
・住宅ローン
・勤務先
・転勤
・子どもの予定
・住みたい地域
などを考える必要があります。
周りが買った時期と、自分に適した購入時期が同じとは限りません。
他人に合わせるのではなく、自分たちの資金計画を優先しましょう。
旅行や外食で比較してしまう場合
SNSで旅行や豪華な食事を見ると、
「うちは何もしていない」
と感じることがあります。
しかし、楽しい時間に必要なのは高額な旅行だけではありません。
例えば、
・近所へドライブする
・公園へ行く
・家で映画を見る
・好きな料理を一緒に作る
など、家庭によって楽しみ方は違います。
「同じ場所へ行く」ではなく、
「自分たちも楽しい時間を増やす」
と考えてみましょう。
子育てで比べてしまう場合
子育てでは比較する機会が特に多くなります。
・歩き始めた時期
・言葉
・トイレ
・勉強
・運動
・友人関係
・習い事
などです。
ほかの子の成長を参考にすることはできますが、
「○歳なのにできないからダメ」
とすぐ判断する必要はありません。
一方、発達について具体的に気になることがある場合は、他の子との比較だけで判断せず、乳幼児健診や小児科などへ相談しましょう。
関連記事:子育てが予定通りにいかないときの対処法7選|家事・予定が崩れてイライラするときに
夫婦関係を比べてしまう場合
他の夫婦が仲良く見えると、
「うちは冷めているのかも」
と不安になることがあります。
そのときは、
「他の夫婦のようになりたい」
ではなく、
「自分はパートナーに何をしてほしいのか」
を考えてみましょう。
例えば、
・家事をもう少し分担してほしい
・話を聞いてほしい
・二人で出かけたい
・感謝を言葉にしてほしい
などです。
具体的になれば、相手にも伝えやすくなります。
比較したくない相手はミュートしてもいい?
SNSでは、フォローを解除しなくても投稿を非表示にできる「ミュート」機能があります。
見るたびに強く落ち込む投稿があるなら、しばらく表示しない方法もあります。
ミュートしたからといって相手を嫌っているわけではありません。
SNSを快適に使うために、見る情報を調整する方法の一つです。
「比べないようにしよう」と思うほど苦しくなる場合
他人との比較を完全になくそうとするのは難しいものです。
比較してしまったときは、
「また比べている」
と気づくだけでも構いません。
そのあと、
「自分は何を羨ましいと思った?」
「本当に欲しいものは何?」
「今日できることはある?」
と考えてみましょう。
比較したこと自体を責めるより、その後どう行動するかを考える方が現実的です。
他人と比べることが役立つ場合もある
比較は必ずしも悪いものではありません。
例えば、
「友人が家計管理を始めた」
↓
自分も固定費を見直してみる
「知人が運動を始めた」
↓
自分も散歩を始める
など、行動のきっかけになる場合があります。
ポイントは、
「相手より上になる」
ことではなく、
「自分の生活を少し良くするヒントとして使う」
ことです。
比較して落ち込んだときの簡単な整理方法
気持ちがモヤモヤしたら、次の4つを書いてみる方法があります。
1.何を見た?
「友人が家族旅行の写真を投稿していた」
2.どう感じた?
「羨ましい、焦った」
3.本当は何が欲しい?
「自分も家族で出かける時間が欲しい」
4.今できることは?
「来月の日帰り旅行を調べてみる」
このように整理すると、
「自分の家庭はダメ」
という大きな問題から、
「家族で出かける時間を増やしたい」
という具体的な希望へ変えやすくなります。
「感謝すれば幸せになれる」と無理に考えなくていい
落ち込んでいるときに、
「今あるものに感謝しなきゃ」
と無理に気持ちを切り替える必要はありません。
家族や生活の良い部分を書き出すことで気持ちを整理しやすくなる人もいますが、全員に同じ方法が合うわけではありません。
つらいときは、
「羨ましい」
「悔しい」
「不安」
という感情があることを認めたうえで、何が気になっているのか整理してみましょう。
生活に支障が出るほど落ち込む場合は相談する
他の家庭との比較をきっかけにした落ち込みでも、
・何週間も気分が落ち込んでいる
・眠れない状態が続く
・食欲が大きく変わった
・仕事や家事ができない
・何をしても楽しめない
・人に会うのがつらい
などの状態が続く場合は、単なる「比較癖」と決めつけないことが大切です。
かかりつけ医、心療内科、精神科、地域の相談窓口などへ相談できます。
「病院へ行くほどなのか分からない」という場合は、公的な相談窓口を利用する方法もあります。
厚生労働省の「こころの健康相談統一ダイヤル」は、
0570-064-556
です。
電話した地域の公的な相談機関につながります。
受付時間は地域によって異なります。
他の家庭と比べてしまうときによくある質問
他の家庭が羨ましくて仕方ないのはおかしい?
他人の生活を見て羨ましいと感じること自体は珍しいことではありません。
大切なのは、その感情によって長期間自分や家族を責め続けないことです。
「何が羨ましかったのか」を具体的にしてみましょう。
SNSをやめた方がいい?
必ずやめる必要はありません。
見るたびに落ち込む場合は、
・利用時間を減らす
・通知を切る
・ミュートする
・見る時間帯を変える
などから試してみましょう。
周りが家を買うと焦ります
住宅購入に適した時期は家庭ごとに異なります。
周囲ではなく、自分たちの収入、貯金、家族計画、住宅ローンなどを基準に判断しましょう。
子どもを他の子と比べてしまいます
気になることはあると思いますが、同年代との比較だけでなく、以前の本人からどのように成長したかも見てみましょう。
発達について具体的な心配がある場合は、健診や小児科などへ相談してください。
友達のSNSを見たくないけれどフォロー解除しにくいです
ミュート機能を利用する方法があります。
相手には通常ミュートしたことは通知されません。
一時的に見る情報を減らすだけでも構いません。
他人と比べる癖は治せる?
比較そのものを完全になくすことを目標にする必要はありません。
比較したときに、
「事実と想像を分ける」
「自分が本当に欲しいものを考える」
「自分でできる行動へ変える」
といった対応ができるようになることを目指すとよいでしょう。
比較して落ち込む状態がずっと続いています
気分の落ち込みや不眠などが続き、生活に支障が出ている場合は、専門家への相談を検討してください。
家族や友人だけでなく、公的な相談窓口も利用できます。
まとめ
他の家庭と比べて落ち込んだときは、
「あの家より自分の家は劣っている」
と考えるのではなく、
「自分は何を羨ましいと思ったのか」
を具体的にしてみましょう。
特に意識したいのは、
・SNSは相手の生活の一部分だと考える
・事実と自分の想像を分ける
・SNSを見る時間を調整する
・自分の家庭が大切にしたいことを決める
・変えられることを一つだけ行動にする
・子どもは以前の本人との変化も見る
・一人で抱え込みすぎない
という点です。
家、車、旅行、収入、子どもの成績など、目に見えるものは比較しやすいものです。
しかし、家庭ごとに収入や支出、家族構成、価値観は違います。
他の家庭と同じ生活を目指す必要はありません。
比較してしまったときは、
「自分たちはどんな生活をしたいのか」
を考えるきっかけとして使ってみましょう。
また、落ち込みや不眠などが長く続き、仕事・家事・日常生活に影響している場合は、比較の問題だけと考えず、医療機関や公的な相談窓口へ相談することも大切です。


