「しっかり寝たはずなのに疲れが残っている」
「朝なかなか起きられない」
「夜中に何度も目が覚める」
このような悩みがあると、「睡眠の質を上げたい」と考える方も多いのではないでしょうか。
良い睡眠のためには、単純に長く寝ればよいわけでも、短時間でも深く眠ればよいわけでもありません。
大切なのは、自分に必要な睡眠時間を確保しながら、朝起きたときに「休めた」と感じられる睡眠を目指すことです。
この記事では、睡眠の質を上げるために今日から取り入れやすい7つの習慣を紹介します。
寝つきが悪いときの対処法や、カフェイン・スマホ・お酒との付き合い方も解説するので、睡眠を見直したい方は参考にしてください。
「睡眠の質が良い」とはどんな状態?
睡眠の質という言葉には明確な一つの基準があるわけではありません。
日常生活では、
・朝起きたときに休めた感じがある
・日中に強い眠気が続かない
・夜に自然と眠くなる
・途中で何度も目が覚めない
・睡眠時間をある程度確保できている
といった状態が一つの目安になります。
「6時間寝たから大丈夫」「8時間寝れば必ず健康」というように、時間だけで判断するものではありません。
必要な睡眠時間には個人差があります。
一方で、慢性的に睡眠時間が短い状態も避けたいところです。
成人では、まず6時間以上を目安として、自分に必要な睡眠時間を確保することを意識しましょう。
睡眠の質を上げる方法7選
1.起きる時間をできるだけ一定にする
睡眠を整えるなら、寝る時間だけでなく「起きる時間」にも注目しましょう。
平日は朝7時に起きているのに、
土曜日は昼12時
日曜日は午前11時
というように休日だけ大きく起床時間がずれると、生活リズムも乱れやすくなります。
毎日まったく同じ時間に起きる必要はありませんが、休日だからといって朝寝坊を続けすぎないことがポイントです。
まずは、
・平日と休日で起床時間を大きく変えない
・朝起きたらカーテンを開ける
・朝食を取る
といった習慣から始めてみましょう。
2.朝に光を浴びる
朝起きたらカーテンを開け、外の光を取り入れましょう。
朝の光は体内時計を整えるうえで重要です。
可能であれば、
・朝食を窓の近くで食べる
・通勤時に少し歩く
・休日も朝に外へ出る
など、自然光を取り入れる習慣を作ってみましょう。
一方、夜は明るすぎる照明やスマートフォンなどの強い光を長時間浴び続けないよう意識します。
「朝は明るく、夜は暗めに」
というメリハリをつけることが大切です。
3.日中に適度に体を動かす
日中の運動習慣も睡眠を整えるために役立ちます。
激しい運動を毎日行う必要はありません。
例えば、
・通勤時に少し歩く
・昼休みに散歩する
・エレベーターではなく階段を使う
・休日にウォーキングする
・自宅で軽くストレッチする
などでも構いません。
運動不足の方なら、まず歩く時間を増やすことから始めると続けやすいでしょう。
ただし、寝る直前に激しい運動をすると体が興奮して眠りにくく感じる場合があります。
夜は軽いストレッチなど、負担の少ない運動がおすすめです。
4.寝る前は少しずつリラックスする
布団へ入る直前まで仕事やゲーム、SNSなどに集中していると、すぐには気持ちを切り替えられないことがあります。
就寝前は少しずつ活動量を落としていきましょう。
例えば、
・照明を少し暗くする
・軽くストレッチする
・紙の本を読む
・静かな音楽を聴く
・明日の予定をメモしておく
などがあります。
「寝る前は必ずこれをする」
という習慣を一つ作っておくと、生活の切り替えにも使いやすくなります。
特別なことをたくさん行う必要はありません。
自分が落ち着きやすい方法を選びましょう。
5.寝室の光・音・温度を見直す
寝室の環境も確認してみましょう。
寝るときは、
・できるだけ暗くする
・騒音を減らす
・暑すぎない、寒すぎない室温にする
・自分が寝やすい寝具を使う
ことを意識します。
特に夏は暑さ、冬は寒さで睡眠が妨げられることがあります。
エアコンを使うこと自体を避けるのではなく、自分が快適に眠れる環境を整えましょう。
寝室の温度は住宅環境や寝具、季節によって感じ方が違うため、「必ず○℃」と決める必要はありません。
朝起きたときに、
「暑くて何度も起きた」
「寒くて眠れなかった」
という場合は調整してみましょう。
6.夕方以降のカフェインを控える
コーヒーやエナジードリンクなどに含まれるカフェインには覚醒作用があります。
カフェインの影響には個人差がありますが、睡眠が気になる方は夕方以降の摂取量を見直してみましょう。
カフェインが含まれる代表的な飲み物には、
・コーヒー
・紅茶
・緑茶
・エナジードリンク
・一部の清涼飲料
などがあります。
「夜コーヒーを飲んでも普通に眠れる」
という方でも、睡眠への影響がまったくないとは限りません。
寝つきや途中で目が覚めることが気になる場合は、夕方以降を、
・麦茶
・カフェインレスコーヒー
・ノンカフェインの飲み物
などへ変えてみるのもよいでしょう。
7.寝酒に頼らない
「お酒を飲むとすぐ眠れる」
という方もいます。
アルコールには一時的に寝つきやすく感じさせる作用がありますが、睡眠の後半が浅くなったり、途中で目が覚めやすくなったりすることがあります。
そのため、
「眠れないからお酒を飲む」
という寝酒を習慣にするのはおすすめできません。
睡眠のために飲酒量が増えている場合は、一度飲み方を見直してみましょう。
寝る前のスマホはやめた方がいい?
寝る直前までスマートフォンを使っている方も多いでしょう。
睡眠を整えたい場合は、夜間のスマホ・ゲーム・パソコンの長時間使用を減らすことがおすすめです。
特に、
・ベッドに入ってからSNSを見る
・動画を次々と見る
・ゲームを長時間する
・仕事のメールを見る
といった使い方では、予定より就寝時間そのものが遅くなることもあります。
「寝る2時間前から絶対スマホ禁止」
など厳しいルールにする必要はありません。
まずは、
寝る直前まで見る
↓
寝る30分前には置いてみる
など、自分が続けられる範囲から始めてみましょう。
スマホを目覚ましに使っている場合
スマホを目覚まし時計として使用している場合は、
・枕元から少し離れた場所へ置く
・おやすみモードを使う
・通知をオフにする
などの方法があります。
夜中に通知が届いて画面が光ったり、通知音で起こされたりするのを防ぎやすくなります。
お風呂は寝る何時間前がいい?
入浴はリラックスする時間として活用できます。
就寝直前に熱いお風呂へ入るより、少し時間に余裕を持って入浴するとよいでしょう。
例えば、就寝の1〜2時間ほど前を目安にする方法があります。
ただし、
「必ず90分前でなければ眠れない」
というわけではありません。
生活スタイルによって入浴できる時間は異なります。
大切なのは、寝る直前に熱すぎるお風呂へ長時間入るなど、体が興奮する入浴方法を避けることです。
自分がリラックスできる温度と時間を見つけましょう。
朝すっきり起きるためにできること
睡眠は夜だけで決まるものではありません。
朝の習慣も重要です。
起きたらカーテンを開ける
まず外の光を取り入れます。
曇りや雨の日でも、朝になったらカーテンを開けて生活を始めましょう。
朝食を取る
朝食は生活リズムを整えるきっかけになります。
忙しい場合でも、無理のない範囲で朝食を取る習慣を作りましょう。
休日も寝すぎない
平日の寝不足を休日に補いたくなることがあります。
多少長く眠ることはありますが、休日ごとに昼まで寝てしまうと夜の寝つきが悪くなる可能性があります。
慢性的に休日の寝だめが必要な場合は、そもそも平日の睡眠時間が足りていない可能性もあります。
平日の就寝時間を少し早められないか見直してみましょう。
昼寝はしてもいい?
昼間に眠くなった場合、短時間の昼寝で休息を取る方法もあります。
ただし、長時間眠ったり、夕方以降に寝たりすると、夜に眠りにくくなることがあります。
昼寝をする場合は、
・遅い時間を避ける
・長時間寝すぎない
・夜の睡眠へ影響していないか確認する
ことを意識しましょう。
「昼寝をすると毎晩眠れなくなる」という方は、昼寝の時間や長さを見直してみてください。
夜中に目が覚めるときの対処法
夜中に一度目が覚めること自体は珍しくありません。
すぐ再び眠れるのであれば、必要以上に気にする必要はありません。
一方、
・毎晩何度も起きる
・一度起きるとなかなか眠れない
・朝早すぎる時間に目が覚める
・日中も強い眠気がある
という状態が続く場合は、生活習慣だけでなく睡眠の病気などが関係している可能性もあります。
まずは、
・夕方以降のカフェイン
・寝酒
・寝室の温度
・就寝前のスマホ
・昼寝
などを確認してみましょう。
布団に入っても眠れないときは?
「早く寝なければ」と焦るほど、逆に目がさえてしまうことがあります。
眠気がない状態で長時間布団に居続けるより、一度寝床を離れて静かに過ごす方法があります。
例えば、
・薄暗い部屋で本を読む
・静かな音楽を聴く
・ゆっくり呼吸する
などです。
スマートフォンでSNSや動画を長時間見るなど、目がさえる行動は避けます。
眠気を感じてきたら再び布団へ戻りましょう。
睡眠の質を上げるために避けたい習慣
寝る時間を削って休日に寝だめする
平日に毎日睡眠時間が不足している状態を、休日だけで完全に解決するのは難しいものです。
まず平日の睡眠時間そのものを確保できないか見直しましょう。
寝るためにお酒を飲む
寝酒は睡眠の質を悪くする場合があります。
眠れない状態が続いている場合は、お酒に頼るのではなく生活習慣を見直したり、必要に応じて医療機関へ相談したりしましょう。
ベッドで長時間スマホを見る
ベッドへ入ってからSNSや動画を見る習慣があると、就寝時刻が遅くなりやすくなります。
「ベッドは寝る場所」と決めて、スマホは少し離れた場所へ置くのも一つの方法です。
睡眠時間を極端に短くする
「睡眠の質を高めれば4時間睡眠でも大丈夫」
というわけではありません。
良い睡眠には時間と休養感の両方が大切です。
短時間睡眠を無理に続けないようにしましょう。
何時間寝ればいい?
必要な睡眠時間には個人差があります。
成人では6時間以上を目安に必要な睡眠時間を確保することがすすめられていますが、「全員が6時間で十分」という意味ではありません。
例えば、
7時間寝ると日中快適に過ごせる人
8時間必要な人
年齢とともに必要な時間が変わった人
などさまざまです。
数字だけではなく、
・朝に休めた感覚があるか
・日中に強い眠気がないか
・休日に毎回何時間も寝だめしていないか
なども確認しましょう。
寝具を変えれば睡眠の質は上がる?
枕やマットレスが自分に合っていないと、
・首が痛い
・腰が痛い
・寝返りしにくい
など、眠りを妨げることがあります。
一方で、
「高いマットレスなら必ず熟睡できる」
わけではありません。
寝具を購入する前に、
・今の枕で首や肩が痛くないか
・マットレスが極端に沈んでいないか
・寝返りしにくくないか
・暑すぎたり蒸れたりしないか
を確認しましょう。
寝具は価格よりも、自分が快適に眠れるかどうかが重要です。
睡眠サプリを使えばよく眠れる?
睡眠に関するサプリメントや機能性表示食品も販売されています。
ただし、サプリを飲めば睡眠の悩みがすべて解決するわけではありません。
まずは、
・睡眠時間
・生活リズム
・カフェイン
・飲酒
・運動
・寝室環境
など基本的な生活習慣を確認しましょう。
睡眠の悩みが長く続いている場合は、自己判断でさまざまな商品を試し続けるより、医療機関へ相談することも大切です。
睡眠の質が悪いと感じたときのチェックリスト
最近の生活を振り返ってみましょう。
・睡眠時間が6時間未満の日が多い
・休日に何時間も寝だめしている
・寝る直前までスマホを見ている
・夕方や夜にもコーヒーを何杯も飲む
・寝酒をしている
・ほとんど運動していない
・寝室が暑い、寒い、明るい
・毎日寝る時間と起きる時間が大きく違う
・夜中に何度も目が覚める
・日中に強い眠気がある
当てはまるものがあれば、全部を一度に変える必要はありません。
まず一つだけ改善してみましょう。
睡眠についてよくある質問
睡眠の質を上げる一番簡単な方法は?
生活によって違いますが、まずは「必要な睡眠時間を確保する」「起床時間を大きく変えない」ことから始めるのがおすすめです。
そのうえで朝の光、運動、カフェイン、スマホなどを見直しましょう。
6時間寝れば十分?
成人では6時間以上が一つの目安ですが、必要な睡眠時間には個人差があります。
6時間寝ても日中眠くて仕方がない場合は、睡眠時間が足りていない可能性があります。
寝る前のコーヒーは何時までなら大丈夫?
カフェインの影響には個人差があります。
睡眠が気になる方は、特に夕方以降のコーヒー・紅茶・エナジードリンクなどを控えてみましょう。
お酒を飲むと眠れるのはなぜ?
アルコールを飲むと一時的に眠気を感じる場合があります。
しかし、睡眠の後半が浅くなったり途中で目が覚めやすくなったりするため、寝酒はおすすめできません。
朝日を浴びる時間は何分必要?
「必ず○分」という数字にこだわる必要はありません。
朝起きたらカーテンを開け、通勤や散歩など日常生活の中で自然光を取り入れることを意識しましょう。
夜眠れないときは横になり続けた方がいい?
眠ろうとして長時間焦っている場合は、一度寝床を離れ、静かに過ごして眠気が戻るのを待つ方法があります。
強い光やスマートフォンの長時間使用は避けましょう。
睡眠の悩みは何科へ相談すればいい?
まずはかかりつけ医や内科などへ相談できます。
睡眠専門外来や精神科・心療内科などが対応する場合もあります。
いびきや睡眠中の呼吸停止を指摘されている場合などは、睡眠時無呼吸症候群が隠れている可能性もあるため、医療機関へ相談しましょう。
眠れない状態が続く場合は医療機関へ相談する
睡眠習慣を見直しても、
・眠れない状態が長く続く
・日中の生活に支障がある
・仕事中に強い眠気がある
・大きないびきを指摘される
・睡眠中に呼吸が止まっていると言われた
・朝起きても強い疲労感が続く
といった場合は、生活習慣だけが原因とは限りません。
睡眠時無呼吸症候群や不眠症など、治療が必要な病気が関係していることもあります。
一人で悩み続けず、医療機関へ相談しましょう。
まとめ
睡眠の質を上げるためには、特別な方法を一つ行うより、毎日の生活習慣を整えることが大切です。
まず意識したいのは、
・必要な睡眠時間を確保する
・起床時間を大きく変えない
・朝に光を浴びる
・日中に適度に体を動かす
・寝る前はリラックスする
・寝室の光・音・温度を整える
・夕方以降のカフェインを控える
・寝酒に頼らない
といったポイントです。
すべてを今日から変える必要はありません。
「夕方以降はコーヒーを減らす」
「寝る30分前にスマホを置く」
「朝起きたらカーテンを開ける」
など、一つから始めてみましょう。
睡眠時間を十分取っているのに朝の疲れが取れない、強い眠気や不眠が長く続く場合は、病気が隠れている可能性もあります。
生活に支障が出ている場合は、医療機関へ相談することも検討してください。


